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みさもふブログ

自分の「好き」に特化した雑記ブログ

女子力をGirl powerという英語に訳すのは違和感

女子力は英語で何と言うのか?

日本において、女子力の英訳としてたびたび登場する英語がある。

 

それが、Girl power

 

しかし、これでは英語圏の人に日本語が表す「女子力」というニュアンスが正しく伝わらない。

 

 

もちろん、日本国内で日本人に対してのみ女子力=Girl powerを使うのなら問題はない。

 

使っている人はすでにたくさんいる。

Twitterの女子力アップ系アカウントのユーザー名(@の後ろの英数字)をみると、女子力の英訳としてつけたと思しきGirl powerが含まれているアカウントが多い。

 

 

Google翻訳はどう訳す? 

Google翻訳でも、女子力はGirl powerと訳された。

 

(女子→Girl  )+ (力→Power )= 女子力Girl power  ?

  

文字通りに、単語レベルで訳したものをただ足すと当然こうなる。確かに分かる。私もまっさきにこの翻訳の公式が思いつく。

 

足し算なら結果はそんなに大きく変わることはない。

では、もしも掛け算をしなければいけないものだとしたら?結果は足し算よりも大きく異なってくるだろう。数が多くなればなるほど。

 

2つの単語を掛け合わせてできた一つの言葉としての Girl power の英語圏での意味は日本語のそれと大きく違ってしまう。

 

Google画像検索 

単語のニュアンスを詳しく調べたいとき、私はよくGoogle画像検索でその単語と関連づいている画像のイメージを確認している。

 

単語を辞書の文字だけで理解するよりも、画像で視覚的・感覚的に見るほうが分かりやすいから。

 

実際に、Google画像検索でこの Girl power という単語からどのようなイメージの画像が検索結果にでてくるのか調べてみた。

 

その結果、画像一覧には筋骨たくましいPowerが強そうなGirlがでてきた。女子力高めな女子はほぼでてこない。

 

Girlよりも圧倒的なPower感が強い

 

当然、日本語の女子力という単語が表すニュアンス「服装やメイクによって見た目を女の子らしくする努力や飲み会でサラダを自ら率先して取り分けるような気遣い・気配りができる能力」は一切読み取れない。

 

むしろ逆のニュアンスが明らかに強い。

 

それも当然。英語圏では、すでにGirl powerという言葉は別の意味で使われているから。

 

英語圏でのGirl powerの意味 

Twitterをやっている人なら一度は、次のような内容のツイートを目にしたことはないだろうか?

 

英語圏ではGirl powerは、男や他人に媚びず、自立した生き方を貫く若い女性を指す言葉だ。日本語の女子力とは正反対の意味だ」という趣旨のツイート。

 

私が女子力の正しい英訳について意識し始めたのも、このツイートがきっかけ。

 

これは元々、ある人が職場でイギリス人に日本の女子力(Girl power)の説明をしたら驚かれたことからつぶやいた4年前のツイートがオリジナルであると思われる。4年経ったいまでも、数え切れないほどいろんなアカウントが似たような内容のツイートをしている。

 

Wikipediaでは、Girl power(ガール・パワー)は「少女同士の結束、少女と若い女性の中の独立独歩の態度などを表す言葉 」と説明されていた。)

 

 

日本国内のみで、日本人向けにGirl power=女子力を使うのは問題ないと思うけど、もし英語圏の人の前で使った場合、違うニュアンスで伝わってしまうという認識だけはもっと広まって欲しいな。

 

特に、世界に向けて発信したいと思ってインスタグラムとかのSNSを使ってる人で、この英単語を女子力と同じ意味だと思ってハッシュダグ(#)付きで使っている人には。  

  

この女子力という言葉をプロの翻訳者はどう訳すのだろうか?

その答えは、映画『君の名は。』英語字幕版にあった。(これは、同映画の北米での英語主題歌版の公開を記念して、日本国内でも英語字幕を付けて2週間だけ限定公開されたもの。)

 

『君の名は。』には女子力という単語が2回でてくる。

 

私が、映画館でこの英語字幕版を見たとき、なんて訳しているかちゃんと確認できたのは1箇所だけだが、作中での女子力という日本語は英語字幕ではFeminine powerと訳されていた。

 

やはり、英語圏では違う意味で使われているGirl powerという言葉を避けたのだろうか。ただの女の子というGirlの代わりに、女性らしいというニュアンスがより伝わるFeminineを使うことでニュアンスを近づけ、powerという単語を使ったのは、原語の日本語の語感を意識して「力」という文字の置き換えとして翻訳したのかな?と感じてしまった。(思慮の浅さにつきましては、ご容赦ください。笑)

 

そもそも日本の女子力という言葉が表す概念は世界に理解されているのか? 

プロの翻訳者は、女子力をGirl powerとは訳さないということはわかったが、そもそも英語圏の人が日本独特のカルチャーの一つと言ってもいい「女子力」という概念を正しく理解しているのかということは疑問のままだ。

 

こういう訳すことが難しい日本独特の意味を含んだ言葉は、単純に既存の英単語に置き換えるのではなく、ローマ字表記にして新たな言葉として日本独特の概念とともに正しく伝わって欲しいなと思う。

 

 最後に

 映画『君の名は。』の主題歌『前前前世』を英語版では”Zenzenzense”としたように、日本独特のこの「女子力」という言葉も、Jyoshiryokuという新たな英語として、本来の日本語のニュアンスと共にきちんと世界に伝われば良いのにな。